中国・香港・韓国

中国(香港)・韓国映画

「僕が9歳だったころ」

2004 new 2004(平成16)年/韓国(コムストック=ツイン)/ドラマ/105分
おすすめ度: ★★★★★ happy01
監督: ユン・イノ
原作: ウィ・ギチョル『9歳の人生 Modern&Classic』(河出書房新社刊)
出演: キム・ソク (ヨミン)  イ・セヨン (ウリム)  ナ・アヒョン (グムボク) キム・ミョンジェ (ギジョン) チョン・ソンギョン (ヨミンの母)  アン・ネサン (担任) チ・デハン (ヨミンの父)  イ・ヨンスク (ウリムの母) チェ・ドンムン (パルボン) パク・ペンニ (黒いツバメ・テチャン)

 今日、紹介する作品は、2004 第12回 春史羅雲奎映画芸術祭/作品賞,監督賞,脚本賞,子役賞(キム・ソク,イ・セヨン,ナ・アヒョン,キム・ミョンジェ)に輝く、韓国で130万部を売り上げるベストセラーとなったウィ・ギチョルの『9歳の人生』を映画化したノスタルジック・ムービー。70年代の小学校を舞台に、ガキ大将の初恋と友情、そして家族の絆を瑞々しく綴る。監督は、「アポロ13」などのハリウッド映画で助監督の経験を積み帰国した新鋭ユン・イノ。

Boku919sai 【ものがたり】 1970年代の田舎町。主人公・ヨミン(キム・ソク)は、ケンカが強くて友だち思いの心やさしいガキ大将。いじめっ子から友達を守り、仕事で片目を失明した母親にサングラスを買ってあげたくて、放課後は内緒でバイトに励むほど、心優しい少年。そんなある日、ヨミンの通う小学校に、とても可愛らしい女の子がソウルから転校してくる。 彼女の名前はチャン・ウリム(イ・セヨン)。アメリカ育ちのため、着ているものから性格までみんなとはまったく違う。そんな魅力的なウリムにヨミンはすっかり心を奪われ、彼女に自分の思いを託した手紙を渡す(つまりは、ラブレター)。しかし、当のウリムはそれを担任に告げ口してしまい、みんなの前でその手紙を読まされ、ヨミンはすっかり笑いものになってしまう。 

0312_20313 そんなある日、ウリムは学校で飼育しているウサギを逃がしてしまい、追いかけた末に川でおぼれかけてしまった。騒ぎを聞きつけたヨミンは必死でウリムを救助し、二人は急接近したかに思えたのだが、二人はひょんなことから仲たがいをしてしまう。そんな二人をもどかしい思いで見守る友達たち。 その中の1人のクムボク(ナ・アヒョン)は、ヨミンのことが好きなのだが、素直に気持ちを伝えられず、ついついウリムと張り合ってしまい、対抗心を剥き出しにする。 ヨミンは、“小屋暮らしの学者”パルポンさん(チェ・ドンムン)の言う、「別れがつらいのは、愛する人に何もしてあげられなくなるからだ。」という言葉に心を揺さぶられ、ウリムになにかしてあげたいと思うようになる。

03170316 ヨミンは、秋から冬に向かう、どことなくさびしく切ない季節にかけて、いろいろな出来事に出会いながらも、大人へと成長していく。“ヨミン”と“ウリム”の二人は、ぶつかいあいながらも仲を深めていくが、別れは突然やって来てしまった。

03T0003944a  【あとがき】 冒頭に見るケンカのシーン。「黒いツバメ」と呼ばれるテチャン(パク・ペンニ)とヨミンが殴り合いますが、ケンカに勝ったヨミンより、むしろ黒いツバメ役の少年の、何とインパクトが強かったことか……。当然、主演はこの子だろうと思ったものでした。転校生の美少女ウリム(イ・セヨン)は、「チャングムの誓い」にも出演している芸歴10年のベテランなんですね。

 この作品は、何と言ってもラスト・シーンの“別れ”がキー・ポイントですね。優しい気持ちが伝わって来ます。ヨミンがウリムに握らせた「髪止め」。お返しにウリムからヨミンへの別れのプレゼント。それは、ヨミンの母への想いを感じ取ったウリムの心からの贈り物「サングラス」でした。添えてあるウリムの手紙には、「お母さんが一番、私は二番で良い……」。 

 戸惑う気持ち、少女・少年のころの成長期。誰もが経験した輝かしいあの頃を、観客は子供たちに想いを重ねあわせ、涙を流すのでした……。

| | コメント (0) | トラックバック (0)

「あの子を探して」

1999new 1999(平成11)年・中国(SPE)・ドラマ・106分
お薦め度: ★★★★★ happy01
監督: チャン・イーモウ
出演: ウェイ・ミンジ (本人)  チャン・ホエクー (本人)  チャン・ジェンダ (チャン村長)  カオ・エンマン (カオ先生) 村の子ども10人、その他

 今回ご紹介する作品は、1999年度ベネチア映画祭で金賞を受賞したヒューマン・ドラマです。

 【解説】 「紅いコーリャン」「菊豆」のチャン・イーモウ監督作品。ヴェネチア映画祭で監督自身2度目のグランプリを受賞。小学校の代用教員になった13歳の女の子と、貧しい家の借金を返済するために出稼ぎに町へ行った10歳の腕白坊主の生徒の姿を描いたヒューマンドラマ。監督は「上海ルージュ」のチャン・イーモウ。脚本はシー・シアンション。撮影はホウ・ヨン。音楽はサン・パオ。出演はウェイ・ミンジ、チャン・ホエクーほか。

Photo_8 過疎の進む小さな村の小学校を舞台にした映画「あの子を探して」のロケ地は、当初中国の北部を予定していた。ところが、イーモウ監督が演出を担当するオペラ『トゥーランドット』の北京紫禁城公演と重なってしまったため急遽北京郊外での撮影となる。一方、クラスの生徒役は、オーディションで決めることになっていたが、地元の小学校に通う生徒の父兄が全員の出演を希望、これを制作サイドが了承し、結局地元の生徒18人とオーディションで選ばれた10人が出演することに。イーモウ監督は、子どもたちの自然な演技を引き出すためいろいろと腐心して撮影に挑む。

_7Photo_2 【ものがたり】 舞台は中国の小学校。カオ先生のお母さんが重病で1ヵ月間学校を離れることになった。そして、まだ13歳の少女ミンジが村長の指名で代理教師を務めることに……。突然28人のやんちゃな生徒たちをまとめる役目を請け負ったウェイだが、生徒が一人も辞めなければカオ先生から褒賞金50元を貰えるとあって懸命に生徒たちを見張り続ける。そんなある日、生徒の中で一番腕白な少年ホエクーが貧しい生活と母親の病気、借金の返済のため、登校せずに町へ出稼ぎに行ってしまった。ミンジは生徒たちの協力(実際には子どもたちから巻き上げたのだが……)で交通費を手にし、ホエクーを連れ戻しに町へ向かう。しかし、すぐに会えるどころか、ホエクーは行方知れずとなっていた。様々な手段を講じても一向に探し出せず、困り果てるウェイだったが……。

_4_5 中国、河北省赤城県チェンニンパオ村にある水泉小学校。休職したカオ先生に代わって、13歳の代用教員ウェイ(ウェイ・ミンジ)がチャン村長(チャン・ジェンダ)によって教壇に立つことに。悩みの種は10歳の腕白坊主チャン・ホエクー(本人)だけだ。ある日、チャンが登校していないのに気づいたウェイが彼の家に行くと、病気の母が出てきて、チャンは家計を助けるために出稼ぎに出たと言う。ウェイはチャンを連れ戻そうとするが町に出るバス代がない。皆で協議の結果、レン_6 _3 ガを運んで金を稼ぐことになり、生徒たちは一生懸命働いてようやくウェイを送り出す。ところが、町へ着くとチャンは行方知れずだと知る。しかも彼は、働くどころかねぐらもない乞食同然であった。彼女は、なけなしの金をはたいて紙と筆を買い、尋ね人のチラシを貼り出そうとするが埒があかない。人づてに聞いて、ついに町のテレビ局に行くが、受付の女性は、推薦状も証明証や学生証を持たない彼女のことを取り次いでくれない。3日目にやっと局長に会うことが出来、涙ながらに訴えるウェイ。こうした苦難の末、ウェイはチャンと再会を果たした。

Photo_3_2 【あとがき】 健気な子どもたち、善意の大人たちのものがたりです。素朴で元気いっぱいの子どもたちが輝いています。貧しい村の小学校に、テレビで知った人たちからの寄付で、老朽化した校舎を建て直し、チョーク一本をも無駄に出来なかった学校に、沢山の色の付いたチョーク、学用品も届けられる……。

 みんなが貧しかった日本の戦後の混乱期、復興期を思い出させる作品です。それにしても、10歳の少年(小学校4年生)が働ける場所は無いと思いますけど……。

| | コメント (0) | トラックバック (0)

「雲南の花嫁 / HUAYAO BRIDE IN SHANGRILA」

2005new 2005年(中国)・ドラマ/コメディ・92分
お勧め度: ★★★★★ happy01
監督: チアン・チアルイ
出演:  チャン・チンチュー (フォンメイ)  イン・シャオティエン (アーロン)

 今回のお勧め映画は、中国・福建省周辺の少数民族イ族の風習をテーマにしたラブ・コメディです。

 【解説】  結婚後、3年間は同居を禁ず。そんな民族独自の伝統に縛られることなく、夫を愛するあまり、珍騒動を巻き起こす花嫁を愛らしい魅力満点に綴った、中国発のラブ・コメディ。

_4  広大な国土を有する中国には数多くの少数民族が存在するが、中国南西部に位置する雲南省には、25もの少数民族が暮らすとされている。その中の一つ、イ族の結婚にまつわる、ある“しきたり”をモチーフに、結婚したばかりの若い夫婦が「愛する人といつも一緒にいたい」という健気な思いと規律の狭間で悩み、やがて愛を再確認するまでを描く心温まるラブストーリー。『孔雀 我が家の風景』で映画デビュー後、『ラッシュアワー3』『セブンソード』にも出演している若手演技派女優、チャン・チンチューのキュートな魅力が最大の見どころ。雲南の大自然の中で、色鮮やかなな民族衣装に身を包み、華麗な龍舞や民謡を披露している。

Photo159821  【ものがたり】 中国、雲南省。幼い頃母親を亡くし、男手ひとつで育てられた男勝りで、自由奔放なイ族の娘・フォンメイ(チャン・チンチュー)は、幼なじみの誠実な青年アーロン(イン・シャオティエン)と結婚する。イ族の夫婦には、結婚後、3年間は同居してはならない、というしきたりがある。伝統の龍舞を継承する家の息子であるアーロンは、村の代表として大会に出場する娘龍舞隊の指導を村長から頼まれる。早速コーチを始めたアーロンのもとにフォンメイがやってきて、龍舞隊に入りたいと直訴するのだが……。

B2198  アーロンは、同郷で幼馴染みの青年実業家とフォンメイが必要以上に接近しているのではないかと邪推し、結婚の印であるベルトをフォンメイに投げ帰してしまう。自暴自棄になったフォンメイは実家に帰るが、絶食してしまった。アーロンの父と村長の二人がフォンメイの実家を訪れ、龍舞の全国大会出場の重要メンバーを連れ戻し、アーロンとも仲直りをさせようと奔走する。二人の努力は実り、アーロンとフォンメイは元の鞘に納まり、龍舞の大会は見事優勝する。

_32007_12_29_xuruoxuan_03  【あとがき】 比較的最近の女優さん、チャン・チンチューは、『セブンソード』というアクション映画に出演していました。SFXをふんだんに使ったスケールの大きい作品でした。また、台湾出身のタレント、ビビアン・スーに良く似た顔立ちの女優さんです。

| | コメント (0) | トラックバック (0)

「ほえる犬は噛まない / BARKING DOGS NEVER BITE」

2000

new 2000年・韓国(コメディ)・113分
お薦め度: ★★★★happy01

監督: ポン・ジュノ
出演: ペ・ドゥナ (ヒョンナム)  イ・ソンジェ (ユンジュ)  コ・スヒ (チャンミ)  キム・ホジョン (ウンシル)  キム・ジング (ツバ吐きばあさん)  ピョン・ヒボン (ピョン警備員) キム・レハ (浮浪者)

 久しぶりに、ペ・ドュナ主演の映画を見ました。やっぱり「リンダ・リンダ・リンダ」の印象が一番強烈でしたね。

_2【解説】 とある高層マンションを舞台に、連続小犬失踪事件をめぐって繰り広げられる騒動を描いた異色コメディ。事件を通して浮かび上がる普通の人々の奇妙な側面を、誇張や漫画的表現を織り交ぜテンポ良くユーモラスに綴る。冒頭に「本映画に登場する犬は、医療専門家の立ち会いのもとで、安全に管理されています」とテロップが流れる。その意味は、すぐに判明するのだが……。監督は本作で劇場映画デビューとなる新鋭ポン・ジュノ。主演は韓国の人気TVタレント、ぺ・ドゥナと「アタック・ザ・ガス・ステーション!」のイ・ソンジェ。

Photo【ものがたり】 中流家庭の住む閑静な高層マンション。うだつの上がらない大学の非常勤講師ユンジュ(イ・ソンジェ)は、出産間近の妻ウンシル(キム・ホジョン)に養われながら教授を目指している。(韓国でも、分別ごみを徹底させているのですね!)

 だが最近、飼うことを禁止されているはずの犬の鳴き声がマンション内に響き渡り、なかなか出世できない彼をイラつかせていた。そしてある時、彼はたまたま犬を見つけると地下室に閉じこめてしまう。一方、マンションの管理Photo_4 事務所で働くヒョンナム(ペ・ドゥナ)は、平凡で退屈な毎日を送っていた。そんな時、団地に住む少女の愛犬ピンドリがいなくなったと知り、正義感を燃やしてビラ貼りを手伝い始めるのだった……。

 失踪した犬は、声帯手術のために声が出ない犬だったのだが、ユンジュが気がついた時には既に遅く、地下室でピョン警備員の腹の中に……。

Photo_5 そのうち、同じマンションに住み、屋上で切り干し大根を干していた老女の愛犬も、散歩中に失踪した。最初の犬は、地下室に閉じ込めただけだったが、二匹目は屋上から投げ捨てた所を、たまたまヒョンナムと友人のチャンミ(コ・スヒ)が隣の棟の屋上で休憩していた時、双眼鏡を覗いていたヒョンナムに発見されてしまった。赤い帽子と赤いニットシャツの男を追うヒョンナム、マンションの廊下を追いかけ回した挙げ句、偶然開いたドアにぶつかってしまい、追跡は断念されてしまった。

Photo_2  ある日、ウンシルが犬を連れて帰宅した。マンションで飼うことに反対するユンジュ、しかしウンシルは、「スンジャ」と名前を付けて可愛がっている。家でブラブラしているユンジュに「散歩させてよ!」と言われたユンジュは、散歩中に妻の愛犬スンジャを見失ってしまった。夜になって一人で帰宅すると、妻のウンシルは犬がいなくなった事に腹を立て、「私の退職金で買った犬なのよ! 出産間近の女がリストラされないと思っていたの!」と、日頃の鬱憤を爆発させてしまった。

Photo_3 それからの彼は、チャンミの店で犬探しのビラをコピーし、町中に貼って歩くのであった。ヒョンナムはそんな彼を手伝うが、ポケベルで管理事務所に呼び戻された彼女は、上司に叱責され、解雇されてしまった。

 偶然、マンションの屋上に昇ったとき、目の前に繋がれたスンジャが料理される寸前だった。浮浪者風の男は今まさにスンジャを串刺しにするところだったのだ。スンジャを助け出したヒョンナムBig は、男から逃げる……。あわや、という時にチャンミが男をKO!して、救ってくれた。犬も戻って、「めでたし、めでたし」のユンジュ夫婦、ユンジュは学長宅へ教授昇格への根回しに出かけて行く。学長に飲まされ、ベロベロになったユンジュは、道ばたでヒョンナムに出会った。ユンジュはヒョンナムの前を走り、「こんな光景、前に見なかったか?」と言い出す。自分が犬を屋上から投げ捨てた犯人だ、と告白するのだった……。 

| | コメント (0) | トラックバック (0)

「HERO / 英雄」

Hero_3new 2002(平成14)年・香港(アクション・歴史劇)・99分
お薦め度: ★★★★★ wink
監督: チャン・イーモウ
出演: ジェット・リー (無名(ウーミン)) トニー・レオン (残剣(ツァンジェン)) マギー・チャン (飛雪(フェイシエ)) チャン・ツィイー (如月(ルーユエ)) ドニー・イェン (長空(チャンコン)) チェン・ダオミン (秦王(チンワン))

 今回ご紹介する「HERO / 英雄」は、チャン・ツィイーを初めて見た映画でした。それからチャン・ツィイーのデビュー作品から「SAYURI」まで、しっかりチェックしたものでした……。

【解説】 「紅いコーリャン」「初恋のきた道」のチャン・イーモウ監督がアジアを代表するスタッフ・キャストを集め、壮大なスケールで描く一大歴史スペクタクル巨編。秦の始皇帝の命を狙う、当代きっての3人の刺客をすべて討ち取った……という一人の男の語る驚愕の物語が華麗な歴史絵巻の中に展開する。

Yingxiong2002 【あらすじ】 紀元前200年、戦乱の世の中国。ある日、のちに始皇帝と呼ばれることになる秦王(チェン・ダオミン)のもとに、無名(ジェット・リー)と名乗る一人の男が拝謁する。男は、最強と恐れられた趙国3人の刺客をすべて殺したという。その証拠にそれぞれの名が刻まれた一本の槍と二本の剣を携えていた。無名は、十歩の距離まで近づけば如何なる相手も一撃で仕留める剣技“十歩必殺”を極め、3人の刺客を討ち倒したという。暗殺者たちから身を守るため百歩以内に誰も近づけようとしない秦王だったが、無名の功績を認め特別に三十歩の距離まで近づくことを許し、早速3人の刺客たちを討ち取った経緯を語るよう促すのだった……。

Hero_004【ものがたり】 無名(ウーミン)という若者は、秦で一番小さな村の官吏であった。その無名は、10年の歳月をかけ、剣技“十歩一殺”を磨いてきた。それは、十歩の距離まで近づけばどんな相手でも一撃のもとに倒すことのできる剣術だった。その技によって、秦王(チンワン)を狙う刺客三人のそれぞれの武器(槍と剣)を持参した。無名は、秦王に、特別に三十歩の距離まで近づくことを許された。無名が秦王への拝謁を許されたのは、その功績によるものだった。そして、秦王は、3人の刺客を討ち取った経緯を話すように促すのだった。

PhotoHero_2   一人目の刺客、長空(ドニ-・イェン)を討ったのは、雨の滴る棋館であった。雨音と琴の音が響く中、武術の達人同士による一騎打ち。それは壮絶であり、静謐な戦いだった。そして、秦王は、無名はあと十歩近づくことを許すのだが、この長空を討った功績だった。秦王は「残りの二人、残剣(トニー・レオン)と飛雪(マギー・チャン)は、どうやって討ったのか?」と問い、無名は答える。「あの二人は恋人同士でした。私はそれを利用しました……」無名は、愛と嫉妬と死の物語を語る。そして、二人を討ったことを説明する。飛雪はHero2002 Movie_hero01 かつて一度だけ長空と過ちを犯したこと、残剣の弟子で侍女の如月(チャン・ツィー)が残剣を慕っている事を利用したのだと……。秦王は、さらに十歩、近づくことを許した。そのとき、秦王の口から言葉がもれる。それは、意外な言葉だった。「お前は嘘をついている。あの二人にかつて私は相まみえている。彼らは嫉妬で身を滅ぼすような人間ではない。それに……お前は本当は何者なのだ。田舎の官吏などではないな?」

100210_3  その言葉を聞いた無名。顔色ひとつ変えることなく語り始めたのは、これまで語ったのとはまったく別の物語だった。真実はどの物語の中にあるのか? 秦王の思惑は? 無名は一人語りを続ける。秦王と無名を隔てる距離。わずか十歩。無名がすべてを語り終わった。その時、明らかになる驚愕の真実とは……。

Web

HeroPhotoHero_2002     

| | コメント (0) | トラックバック (0)

「酔拳2 / DRUNKEN MASTER II」

1984_2new 1994(平成6)年・香港(アクション/コメディ)・101分
お薦め度: ★★★★★ happy01
監督: ラウ・カーリョン
出演: ジャッキー・チェン (黄飛鴻(ウォン・フェイフォン)) アニタ・ムイ (継母リン) ティ・ロン (父・黄麒英(ウォン・ケイイン)) ラウ・カーリョン (福文(フク・マンケイ))
ロー・ホイクゥン (敵の武術家・譚昌(ジョン)) チャン・チーコン (宝芝林の下働き・難(ツォウ)) フェリックス・ウォン (魚屋の燦(ツァン)) チン・カーロウ (製鉄工場に勤める火生(フォウ)) 何永芳 (蛇売りの娘・王芬(ファン)) アンディ・ラウ (ホー・ヨンファン)

 今回ご紹介いたします「酔拳2」は、めちゃめちゃ古い作品ですが、それでもシリーズ第2作目。なんと第1作目は更に16年も前の1978(昭和53)年に制作されました。

Ii_1984 【解説】 ジャッキー久々のカンフー映画。「プロジェクトA」以降の彼が、型通りの活劇に納まる筈はない。冒頭の汽車のシーンから、例のごとくキートンへのオマージュを軽くかます。前作でせっかく彼が現代的解釈をしてみせたのに、リー・リンチェイとツイ・ハークが「ワンス・アポン・ア・タイム・イン・チャイナ」シリーズでまたも伝説的人物に位上げしてしまった中国近代史の英雄ウォン・フェイフォンの大活躍を、息も継がせぬアクションで綴る。武道の師を演じるラウ・カーリョンに演出を委せておきながら、結局アクションの虫が疼いたのか、格闘シーンはほとんどジャッキーが演出してしまった。怒った監督のカーリョンは、自分で別バージョンのウォン・フェイフォンものを作ってしまった(「酔拳3」としてビデオリリース)。最後の鉄工所での火だるまの決闘シーンへと流れる……。継母役のアニタ・ムイ(本国では歌手、女優として有名だが、数年前に病死)のコメディ・リリーフも最高。

_2_2 中国近代史の英雄ウォン・フェイフォンの大活躍を息もつかせぬアクションでつづる16年ぶりの続編。『燃えよジャッキー拳(広東小老虎)』(V)以来、主演20周年を迎えて、名実共に香港映画界のトップに立ったジャッキー・チェンが自身の原点に帰るべく、本邦初紹介作でもある彼の出世作「ドランクモンキー  -酔拳-」(78)の続編に16年ぶりに挑んだクンフー・アクション。前作に続き、清朝末期から中華民国初期に実在し、ツイ・ハーク監督の「ワンス・アポン・ア・タイム・イン・チャイナ」シリーズをはじめ無数の映画が作られてきた国民的ヒーロー、黄飛鴻(ウォン・フェイフォン)の青年期の活躍が描かれる。当時の建築物から衣装、風俗に至るまで、完璧に再現された点も見もの。

_3  監督は「少林寺三十六房」「阿羅漢」などでクンフー映画の基礎を築いた巨匠で、黄飛鴻の直系の弟子でもあるラウ・カーリョンが当たり、彼の正統派クンフー・アクション演出とジャッキー流のダイナミックな現代風アクションが融合し、クンフー映画の集大成的作品となった(武術指導はラウ・カーリョンとジャッキー主宰のアクション・チームが担当)。製作に当たり、スタントマン出身のジャッキーは、彼らの地位向上と保健制度の確立を目指して設立した香港スタントマン協会の製作とした。香港では94年の旧正月に公開され、彼の主演作中最高の4000万 HKドル以上の興収を記録した。製作は「最後勝利」のエリック・ツァンと、エドワード・タン、バービー・トンの共同。脚本は「ワンス・アポン・ア・タイム・イン・チャイナ天地黎明」のユエン・カイ・チー。撮影はチャン・ユウジョ、ジングル・マー、チャン・トンリョン、ウォン・マンワンの共同。音楽はウィリアム・フー、編集は「奇蹟 ミラクル」のチャン・イウジョー。共演はラウ・カーリョン、「アンディ・ラウ神鳥伝説」のアニタ・ムイ、「九龍大捜査線」のティ・ロンら。「スター伝説」のアンディ・ラウが特別出演している。

【あらすじ】 酔えば酔うほど強くなる酔拳の使い手ウォン。軍人武闘家フクと出会った彼は、中国皇帝の証である翡翠の印章略奪事件に巻き込まれる。裏にはイギリス領事館の一味が暗躍していたのだった……。

_4_5【ものがたり】 ある日、医師である父のウォン・ケイイン(ティ・ロン)と一緒に薬材仕入れの旅に出掛けたフェイフォン(ジャッキー・チェン)は、列車の中で高名な軍人武術家のフク・マンケイ(ラウ・カーリョン)と出くわし、彼に泥棒と間違えられたために一戦交える。その際、フク・マンケイが持っていた中国皇帝の証である印章が入った箱が、偶然フェイフォンの手に渡ってしまう。

Photo  高価な薬用人参を入れた箱と、印章が入った箱を取り違えたまま帰宅したフェイフォンは、父の大事な盆栽の根を“高麗人参”と偽り患者に渡してしまう。腹をこわした患者の家族から文句を言われた父は、フェイフォンの仕業と見抜く。継母のリン(アニタ・ムイ)は、そんなフェイフォンを庇い、麻雀仲間の婦人たちを呼び出し、自分の宝石を売って高価な高麗人参を弁償する決意をする。そんなこととは知らず、継母と街に出掛けた彼は、母の宝石をひったくろうとした賊と戦い、リンにそそのかされて父の戒めを破り、酒を飲んで酔拳を使って敵を撃退する。だが、これが厳格な父に知れ、フェイフォンは家を叩き出される。街の屋台で酔いつぶれていたところを一味に襲われた彼は袋叩きに遭い、街の看板に吊されてしまった。

 自分の愚かさを恥じて改心する。その頃、フク・マンケイがフェイフォンを捜し当ててやって来た。彼は中国の国宝を根こそぎ国外に持ち出そうとする英国領事館一味の陰謀を阻止しようとしていた。フェイフォンは彼に協力することを決意するが、その矢先、印章を奪い返そうとする敵組織の襲撃に遭う。印章は奪われ、フク・マンケイも殺されて怒りに燃えるフェイフォンは仲間と共に英国領事館に忍び込むが、捕らえられて拷問を受ける。追い打ちをかけるように、敵の密輸基地である製鉄工場の秘密を知った仲間のひとりが捕らえられた。フェイフォンは単身、適地に乗り込み、父の禁を再び破って酒の代わりに工業用アルコールを含んだ。フェイフォンは酔拳を駆使し、敵の武術家ジョン(ロウ・ホイクォン)を壮絶な戦いの末に倒すのだった。 

| | コメント (2) | トラックバック (0)

「カンナさん大成功です!/ 200 POUNDS BEAUTY」

2006new 2006年・韓国/WB(コメディ)・116分
お薦め度: ★★★★★ happy01
監督: キム・ヨンファ  原作:  鈴木由美子
出演: キム・アジュン (カンナ)  チュ・ジンモ (サンジュン)  イム・ヒョンシク (カンナの父)  イ・ハヌイ (イ・ゴンハク)  イ・ウォンジョン (占い師)(特別出演) キム・ヨンゴン (チェ会長)(特別出演) ソン・ドンイル (チェ社長)  ソ・ユン (アミ)  キム・ヒョンスク (ジョンミン)  パク・フィスン (チョルス)  パク・ノシク  イ・ボムス(特別出演) リュ・スンス(特別出演)

 鈴木由美子の同名マンガを映画化して本国韓国で大ヒットとなったラブ・コメディ。超肥満のヒロインが全身整形でスリムな美女に変身、幸せに向かって邁進するさまをコミカルに描く。

C0143821_11454155Kanna 身長169cm、体重95kgの女性カンナ。歌の上手い彼女は歌手を夢見て音楽業界に飛び込むが、結局スター歌手アミの舞台裏で声を充てる“ゴーストシンガー”に甘んじる日々。愛しいサンジュンを前に、張り切り過ぎて舞台裏で踏み抜いてしまったりと、さんざんだがカンナの日々は充実していた。そんなある日、秘かに想いを寄せていたプロデューサー、サンジュンの冷酷な本音を知ってしまったカンナ。そこで彼女は一念発起して、全身整形で別人に生まれ変わることを決意、姿をくらましてしまう。

C0143821_1128377120080903_553024  カンナは、自宅で電話身の下相談の様な副業をしている。恋人もいたのだが、実は“高価な痩せ薬”を買わせる目的だけのひどい奴。騙され続けている“デブでブス”なカンナは、電話相談の常連客で整形美容外科の院長を半ば脅迫し、全身美容を施す。一年後、すっかり見違える“スリムで美人”に大変身し、再びサンジュンらの前にジェニーとして現れた。喜んだのは、音楽産業のチェ社長(ソン・ドンイル)、歌えない歌手アミ(ソ・ユン)らだった。

Photo14303320080903_553027 とんとん拍子に行くかに見えたカンナだったが、ふとした事からアミに正体がバレてしまう。アミは入院しているカンナの父(イム・ヒョンシク)を連れ出し、パーティー会場のジェニーに対面させるが、ジェニーは「ただのファンの人」とシラを切る。ひどい仕打ちをしてしまった為に落ち込んだジェニーは、初ライブの舞台で“デブでブス”だった“カンナ”であり、全身整形美容をした!と観客の前で爆弾発言をする。騒然とするライブ会場だったが、観客からの“大丈夫!”という声援で、ヒット曲「マリア」を熱唱するのだった。

Bijo1Photo_2 「マリア」という曲は、同じフレーズの繰り返しだけの別にヒットするほどの楽曲ではないなぁ!と感じてしまう。また、スタジオで録音している「スタンド・バイ・ミー」も特に編曲してもいないオリジナルっぽい感じでいただけない。劇中、何度か流れるバラード調の曲が救いかな?

 右の写真は、カンナの親友でコーラスのジョンミン(キム・ヒョンスク)

Web_2

10419253_2Bijo220080903_553018 67194616011900761320080903_553026   

Kannnasan Img_309368_42248731_1

| | コメント (0) | トラックバック (0)

「ピアノを弾く大統領 / THE ROMANTIC PRESIDENT」

2002_2new 2004年・韓国/エスピーオー(コメディ)・93分
お薦め度: ★★★★★ happy01
監督: チョン・マンベ
出演: チェ・ジウ (チェ・ウンス)  アン・ソンギ (ハン・ミヌク大統領)  イム・スジョン (ハン・ヨンヒ)

 メロドラマの女王チェ・ジウと韓国の国民的俳優アン・ソンギの共演、監督は著名な喜劇作家チョン・マンベ、そして、大ヒット作『猟奇的な彼女』の監督クァク・ジェヨンが脚色を担当する、"韓国版シンデレラ・ストーリー"と早くから注目を集めた話題作。本作では熱血ゆえにいくつもの学校をクビになっているトラブル・メーカーの女性教師を演じ、コミカルでキュートな一面を披露している。大統領役のアン・ソンギは、ピアノを弾くシーンのために3ヶ月間大特訓を受けた、クライマックスで披露する優しい調べ「慕情」には、思わずジーンとしてしまう……。『箪笥』の姉役で注目された期待の若手女優イム・スジョンが、大統領の娘を演じている。韓国映画『ピアノを弾く大統領』は、『冬のソナタ』で日本でも大ブレイクを果たした“涙の女王”チェ・ジウと、韓国を代表する名優アン・ソンギがコミカルな演技を披露した話題作。監督は著名な喜劇作家のチョ・マンベ。そして脚本を手掛けたのは、あの『猟奇的な彼女』の監督クァク・ジェヨンと超豪華。“韓国版シンデレラ・ストーリー”と公開前から評判だった大ヒット映画。

_4   地下鉄駅構内で酒盛りをしているホームレスらしき一団を排除している警察官は、見慣れない男に「身分証明証書を見せろ!持ってる訳ないよなぁ」とハナから馬鹿にした職務質問する。男はポーズをとり、後ろの壁に貼られたポスターを合図した。何と、現職のハン・ミヌク大統領(アン・ソンギ)がお忍びで視察していたのであった。なかなか“やり手”の大統領という所から物語は始まる。

_7  高校教師のウンス(チェ・ジウ)は、新赴任先の女子高で、ちょっと不良っぽい生徒の姿で教室に現れ、「このクラスのボスは誰?パシリは?」と質問する。転校生だと勘違いした生徒たちは、校長先生に伴われて再度現れた新任教師チェ・ウンス(チェ・ジウ)を見てびっくししてしまった。さっそく問題児ヨンヒ(イム・スジョン)と対立し、親を呼び出すことに。だが、現れたのはなんと韓国大統領、ハン・ミヌクだった!

Photo  勝手に早退してしまったヨンヒの代わりに、漢文の書き取り100回の宿題を与えられた大統領は公用車の中でやっと書き上げたが、運悪く車の窓から飛散させてしまった。ウンスに弁解する大統領だったが、ウンスは聞く耳をもたない。仕方なく徹夜で仕上げて手渡すのだが、「一部間違っている!」と指摘された大統領は、専門家に電話をし、ウンスをやり込めるつもりが逆効果……。素直に間違いを認める大統領に「良く出来ました!」と三十丸をあげ、彼は素直に喜ぶのであった。

_2_2  わがままなヨンヒは、パシリの男友達に店からぬいぐるみ人形を万引きするよう命令する。しかし、ぬいぐるみが欲しかった訳ではないヨンヒの鬱憤晴らしは止まるところを知らない。数日後、同じ店の前を通りかかったウンスは、ヨンヒに向かって「ぬいぐるみを万引きしてあげる」と言い出す。堂々と万引きして、二人で逃げ出す。久しく笑ったことのないヨンヒは、姉のような存在のウンスを認めるようになる。

_3  娘の問題で度々大統領に会うようになったウンスは、彼の誠実な人柄に惹かれていく。ハン大統領にとっても、ウンスと過ごす時間は多忙な日常を離れて心やすらぐひとときだった。護衛のSPを撒いて夜の街に繰り出すふたり。だが、そんなふたりの関係がマスコミの知るところとなり……。

heart 大ブレイクした「冬のソナタ」を見たことのない私でしたが、チェ・ジウの魅力を認識させられました。アン・ソンギも誠実そうな役柄でしたね。特訓したピアノ演奏もなかなか良かったですね。

| | コメント (0) | トラックバック (0)

「JSA -共同警備区域- / Joint Security Area」

Jsa2000年・韓国(サスペンス)・110分 new
お薦め度: ★★★★★ happy01
監督: パク・チャヌク
出演: イ・ビョンホン  ソン・ガンホ  イ・ヨンエ  キム・テウ  シン・ハギュン  キム・テウ

 南北分断の象徴である38度線上の共同警備区域(JSA)で起こった射殺事件。生き残った南北の兵士たちは何故か互いに全く異なる陳述を繰り返した。両国家の合意のもと、中立国監督委員会は責任捜査官として韓国系スイス人である女性将校・ソフィーを派遣。彼女は事件の当事者たちと面会を重ねながら徐々に事件の真相に迫っていく。そこには全く予想外の「真実」が隠されていた……。韓国で「シュリ」の記録を塗りかえ歴代興行収入No.1となったヒューマン・ポリティカル・サスペンス。

Jsa_2000_2 Jsa_9  板門店の北側警戒所で銃撃事件がおきる。若い北朝鮮警戒所兵チョン・ウジンが死んで,オ・ギョンピル中士が負傷したまま発見される。容疑者は,事件直後に南北軍事分界線上に倒れていた南の警戒所兵イ・スヒョク兵長。北朝鮮軍にら致された韓国兵士が脱出して発生した事故だと解析する韓国と,軍事分界線を侵犯した韓国軍のテロだと主張する北朝鮮が対立する。中立国監視委員会は,中立国スイス情報団の韓国系少佐ソフィに捜査任務をまかせる。生まれて初めて韓国に入国したソフィ少佐は,南と北の両被疑者の引渡し拒否と関係当局の非協調的な態度で捜査初期から困難を経験する。やっとのことで事件当事者の韓国イ・スヒョク兵長と北朝鮮オ・ギョンピル中士に会い事件の情況を聞くようになるが,お互い相反した陳述だけを反復し,捜査は迷宮に陥る。

【共同警備区域(Joint Security Area)

Jsa_2  ・そこは,1954年11月8日に国連と北朝鮮の協定により作られた。
 ・軍事境界線に建てた会談場を軸とする直径800mの円形地帯で,両側が当時南北4Kmの非武装地帯内の軍事停戦委員会本部地域を設定し,その中に共同警備区域をおくことに合意した。
Jsa_3  ・1976年までは軍事境界線がなく,両側警備兵と記者たちが自由に同行したが,1976年8月18日の有名な板門店斧蛮行事件以後後からは,両軍間の衝突を防止するために軍事境界線を表明,これを境界として両側が分割警備するようになった。
 ・現在,韓国側の地域は国連直轄共同警備区域警備隊が,北側は人民武力省直轄警備隊が警備を受け持っている。

Jsa_4_3  この作品、我々日本人は見る事はないであろう“共同警備地区で起こった兵士拉致、銃撃事件。小さな橋を挟んで、南北朝鮮軍の兵士4人が警戒に充っている。しかし、真実は拉致ではなく、お互いに“行ったり来たり”して、けっこう楽しく交流していたのだった。物資のない北の兵士にお菓子、煙草、ポルノ雑誌などをプレゼントし、お互いの家族や彼女の写真を見せ合ったりしていたのだが、ある日、北の将校が突然現れたのが原因で銃撃事件にまで発展したのだ。

 調査が難航したのは、生き残った兵士が真実を隠し、固く口を閉ざしていたのと、南の兵士が調査中に自殺してしまったのだ。現場に残された拳銃から発射された銃弾の数が合わない!という不可解な事実だった。当事者の南の兵士の一人は、常日頃から拳銃のマガジンを設置したのち、薬莢の排出口をスライドさせ、そこから更に一発を込めていた。この拳銃は、ベルギー製“ベレッタ MS-92F”という15発も発射できる優れもの。ですから、この兵士は常時16発込められたものを所持していたのである。(ちょっとマニアックだったかしら?)

Web

Jsa_5 Jsa_8 Jsa_2000_3   

| | コメント (2) | トラックバック (0)

「殺人の追憶 / MEMORIES OF MURDER」

Photo2003年・韓国(サスペンス)・130分 new
お薦め度: ★★★★★ coldsweats02
監督: ポン・ジュノ
出演: ソン・ガンホ (パク・トゥマン)  キム・サンギョン (ソ・テユン)  パク・ヘイル (パク・ヒョンギュ)  キム・レハ  ソン・ジェホ  ピョン・ヒボン  パク・ノシク  チョン・ミソン  イ・ジェウン

 コピー: おまえが殺ったことを憶えているか?  1986年~1991年、韓国のある農村で10人の女性が殺された。3000人の容疑者が取り調べを受け、180万人の警官が動員されたが、たった1人の犯人はまだ捕まっていない……。

Photo Photo_2  実際に起きた未解決連続殺人事件をもとにしたサスペンス。監督・共同脚本は「ほえる犬は噛まない」のポン・ジュノ。音楽は「さよなら、クロ」の岩代太郎。出演は「JSA」のソン・ガンホ、「気まぐれな唇」のキム・サンギョン、『嫉妬は我が力』(映画祭上映)のパク・ヘイルほか。第16回東京国際映画祭アジア映画賞、第51回サン・セバスチャン国際映画祭最優秀監督賞、新人監督賞、第21回トリノ映画祭脚本賞、観客賞、第40回大鐘賞(韓国アカデミー賞)作品賞、監督賞、主演男優賞、照明賞、第2回大韓民国映画賞最優秀作品賞ほか計6部門、第24回青龍映画賞撮影賞を受賞。

_2_2  韓国で80年代後半から6年間に10人の犠牲者を出し、空前の捜査態勢にもかかわらず迷宮入りしてしまった実在の未解決連続殺人事件を基に映画化したサスペンス。事件を追う2人の刑事が次第に心理的に追い詰められていく様が乾いたユーモアを織り込みつつ緊迫感溢れるタッチで綴られる。

_4_3  1986年10月23日、ソウル南部の農村で手足を縛られた若い女性の無惨な変死体が発見される。また数日後には、同様の手口で2人目の犠牲者が出た。さっそく地元の刑事パク・トゥマンら捜査班が出動。だが、懸命な捜査も空しく、一向に有力な手掛かりが掴めず、捜査陣は苛立ちを募らせる。その上パクと、ソウル市警から派遣されたソ・テユン刑事は性格も捜査手法もことごとく対称的で、2人はたびたび衝突してしまう。こうして捜査は行き詰まり、犠牲者だけが増えていく。そんな中、ついに一人の有力な容疑者が浮上してくるのだが……。

_5  若い女性の裸死体は、無惨にも強姦されており、その後も同じ手口の殺人事件が相次いで発生。現地には特別捜査本部が設置され、地元の刑事パク・トゥマン(ソン・ガンホ)と短気な相棒のチョ・ヨング(キム・レハ)、そしてソウル市警から派遣されたソ・テユン(キム・サンギョン)は、この難事件に挑む。最初の容疑者は知的障害者で焼肉屋の息子ペク・クァンホ(パク・ノシク)だったが、証拠不充分で釈放。性格も捜査方法も違うパク刑事とソ刑事の間には、争いが耐えなかった。そんな彼らが別行動から同時につかまえた第2の容疑者は、事件現場で自慰行為に耽っていた中年男、チョ・ビョンスン(リュ・テホ)。だが彼も無実。

_9_3  女性警官ギオク(コ・ソヒ)は、雨が降る夜にラジオから『憂欝な手紙』という曲が流れた時に、また殺人が起こると……、彼女の推理が的中した。リクエストの葉書から割り出した容疑者は、パク・ヒョンギュ(パク・ヘイル)という青年。しかし確証がつかめずにいるところに、ソ刑事はクァンホが目撃者であることに思い至る。だがクァンホは証言を拒否したまま電車に跳ねられ死亡してしまった。いよいよ最後の頼み綱である、犯人とヒョンギュのDNA鑑定の結果がアメリカから届く。しかしそれは一致せず、事件は未解決のまま放り出されることに。時は流れ2003年。結婚しセールスマンとなったパク元刑事は、久しぶりに事件の村を訪れる。すると通り掛かった少女から、少し前に犯人らしき男が同所を訪れていたと聞かされるのだった。

2003 _8  事件発生地域に特別捜査本部が設置され,ク・ヒボン班長(ピョン・ヒボン)を筆頭に生え抜き刑事パク・トゥマン(ソン・ガンホ)とチョ・ヨング(キム・ルェハ),そしてソウル市警から志願してきたソ・テユン(キム・サンギョン)が配置される。

 容疑者が検挙され,事件の終わりかと思えたが,マスコミが駆せ参じた現場検証で容疑者が犯行事実を否認して,現場は血なまぐさい場所になり,ク班長は罷免される。

| | コメント (0) | トラックバック (0)