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2009年9月

「フェイス/オフ / FACE/OFF」

1997new 1997(平成9)年・アメリカ(ブエナ/PAL)・サスペンス・138分 
お薦め度: ★★★★★  coldsweats02
監督: ジョン・ウー
出演: ジョン・トラヴォルタ (ショーン・アーチャー)  ニコラス・ケイジ (キャスター・トロイ)  ジョーン・アレン (イヴ・アーチャー)  アレッサンドロ・ニヴォラ (ポラックス・トロイ)  ジーナ・ガーション (サーシャ・ハスラー)  ドミニク・スウェイン (ジェイミー・アーチャー)  ニック・カサヴェテス (ディートリッヒ・ハスラー)  ハーヴ・プレスネル (ヴィクター・ラズロ)  コルム・フィオール (ウォルシュ博士)  ジョン・キャロル・リンチ (刑務所の看守)  CCH・パウンダー (ホリス・ミラー)  ロバート・ウィズダム (ティム・ビオンディ)  マーガレット・チョー (ワンダ)  ジェイミー・デントン (バズ)  マット・ロス (リーミス)  クリストファー・バウアー  トーマス・ジェーン  トミー・フラナガン  ロミー・ウィンザー  ダニー・マスターソン

 今回ご紹介の作品は、徹底的にハラハラ・ドキドキの連続、久しぶりにワクワクしたサスペンス・アクションです。本当に面白い!ですよ。

Face_off【解説】 憎むべき互いの顔を取り替えた二人の男の果てしなき死闘を描いた、J・ウー渾身のバイオレンス・アクション巨編。凶悪犯とFBI捜査官がお互いの顔を入れ替えて戦うという、異色の設定のアクション大作。監督は「男たちの挽歌」などで香港ノワールの一時代を築き、ハリウッドに渡ったジョン・ウー。「ブロークン・アロー」に続く本作は、荒唐無稽なアイディアを、ド派手な銃撃戦と抒情溢れる描写で見せ、「ヴァイオレンスの詩人」の異名をとる、彼の集大成とも言える仕上り。製作はデイヴィッド・パーマット、バリー・オズボーン、テレンス・チャン、クリストファー・ゴッドシック。製作総指揮は「ゴースト&ダークネス」の俳優マイケル・ダグラスと彼と共にダグラス-ルーサー・プロを設立したスティーヴン・ルーサー、「マイケル」のジョナサン・D・クレーンの共同。脚本は『ダークマン3』(V)のマイケル・コV12_05 ラーリーと「マスク」のマイク・ワーブ(共に共同製作も)。撮影は「ダイ・ハード2」「トゥー・デイズ」のオリヴァー・ウッド。音楽はTVシリーズなどの作曲で活躍するジョン・パウエルで、『オズの魔法使』が銃撃シーンで効果的に使用される。美術は「ヒート」のニール・スピザック。編集は「ザ・ファン」のクリスチャン・ワグナー。衣裳は「ゴースト・アンド・ダークネス」のエレン・ミロジニック。特殊メイクはケヴィン・イェイガー。内面的なひとり二役という難しい役柄に挑戦した主演のふたりには、「ブロークン・アロー」に続いてウーと組んだ「マイケル」のジョン・トラヴォルタと、「コン・エアー」のニコラス・ケイジ。共演は「クルーシブル」のジョアン・アレン、「バウンド」のジーナ・ガーション、舞台・TVで活躍するアレッサンドロ・ニボーロ、「ミセス・パーカー ジャズ・エイジの華」(出演)「ミルドレッド」(監督のみ)のニック・カサヴェテスほか。

83677view001 【ものがたり】 かつて冷酷無比のテロリスト、キャスター・トロイ(ニコラス・ケイジ)によって遊園地で息子とメリーゴーランドに乗っていた楽しい一時を狙撃され、その際に最愛の息子を失っているFBI捜査官ショーン・アーチャー(ジョン・トラヴォルタ)。

 6年後、彼らは飛行場での壮絶な銃撃戦の末、ついにトロイを捕らえたが、トロイがLAのどこかに細菌爆弾を仕掛けている事が判明。当のトロイは銃撃戦がもとで、植物人間となっており、唯一の情報源は獄中にいるトロイの弟ポラックス(アレッサンドロ・ニヴォラ)だけだったが、兄以外の人間は信用しないポラックスから、爆弾のありかを聞き出すことは出来ない。FBI特殊班はアーチャーにトロイの顔を移植し外科的手術で本人そっくりに声まで変えてから刑務所に潜入させポラックスから爆弾の設置場所を聞き出そうとする。

Middle_1214032939 ショーンは悩んだ末、家族にも明かすことの出来ないこの任務につくことを決意した。ウォルシュ博士(コーム・フィオレ)による手術を受け、刑務所に送り込まれたショーンは、何とかポラックスから爆弾の設置場所を聞き出すことに成功。ところが。キャスターが奇跡的に意識を回復。彼は手下を使ってウォルシュに残っていたショーンの顔を自分に移植させ、ウォルシュやショーンの上司のティト(ロバート・ウィズダム)はじめ、秘密を知る者を皆殺しにしてショーンに成りすました。彼はポラックスを司法取引と称して釈放し、自ら爆弾を解除、一躍ヒーローになりすました。そんな夫の変化にとまどいながらもショーンの妻・イヴ(ジョアン・アレン)は彼を受け入れる。父親の豹変ぶりに反抗期の娘ジェイミー(ドミニク・スウェイン)は目を丸くした。

Ad80790f 一方事態を知り、哀しみと怒りで気も狂わんばかりのショーンは刑務所を脱獄、キャスターの恋人サシャ(ジーナ・ガーション)に接近。キャスターの姿のショーンに、幼い息子アダムを「あなたの子よ」と会わせるサシャ。そこをキャスター率いるかつての部下たちが急襲。激しい銃撃戦。サシャの兄ディートリヒ(ニック・カサヴェテス)はキャスターの銃弾に倒れ、ショーンはサシャとアダムを逃がす。お互いの顔をまとったふたりは鏡をはさんでついに対面。銃を構えて対峙するふたり。ショーンはキャスターの愛する弟ポラックスを殺した。キャスターはショーンを完全に抹殺することを決意。ショーンはかつてのわが家へ逃げ込んだ。怯えるイヴにふたりだけが知る想い出を語り、女医である彼女に血液型を鑑定させて自分こそが本物の夫なのだと納得させた。海辺の教会。ふたりの最後の戦いが始まった。戦いの中、サシャはアダムをショーンに託して死ぬ。モーターボートの大追跡に続く肉弾戦。死闘の末、ショーンはキャスターを倒した。かくして手術を受けて自分の顔を取り戻したショーンは、キャスターの遺児アダムを連れて、愛する妻子の待つわが家へと帰った。

【あとがき】 冒頭から、ショッキングな狙撃シーン。空港での銃撃戦、二人の男の顔面移植手術。アジトでの凄まじい銃撃戦、ラスト・シーンでのモーターボートでの追撃戦……と、息を継がせぬアクションの連続で、文字通り“手に汗握る”シーンだらけです。これは、面白いですよ。

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「僕が9歳だったころ」

2004 new 2004(平成16)年/韓国(コムストック=ツイン)/ドラマ/105分
おすすめ度: ★★★★★ happy01
監督: ユン・イノ
原作: ウィ・ギチョル『9歳の人生 Modern&Classic』(河出書房新社刊)
出演: キム・ソク (ヨミン)  イ・セヨン (ウリム)  ナ・アヒョン (グムボク) キム・ミョンジェ (ギジョン) チョン・ソンギョン (ヨミンの母)  アン・ネサン (担任) チ・デハン (ヨミンの父)  イ・ヨンスク (ウリムの母) チェ・ドンムン (パルボン) パク・ペンニ (黒いツバメ・テチャン)

 今日、紹介する作品は、2004 第12回 春史羅雲奎映画芸術祭/作品賞,監督賞,脚本賞,子役賞(キム・ソク,イ・セヨン,ナ・アヒョン,キム・ミョンジェ)に輝く、韓国で130万部を売り上げるベストセラーとなったウィ・ギチョルの『9歳の人生』を映画化したノスタルジック・ムービー。70年代の小学校を舞台に、ガキ大将の初恋と友情、そして家族の絆を瑞々しく綴る。監督は、「アポロ13」などのハリウッド映画で助監督の経験を積み帰国した新鋭ユン・イノ。

Boku919sai 【ものがたり】 1970年代の田舎町。主人公・ヨミン(キム・ソク)は、ケンカが強くて友だち思いの心やさしいガキ大将。いじめっ子から友達を守り、仕事で片目を失明した母親にサングラスを買ってあげたくて、放課後は内緒でバイトに励むほど、心優しい少年。そんなある日、ヨミンの通う小学校に、とても可愛らしい女の子がソウルから転校してくる。 彼女の名前はチャン・ウリム(イ・セヨン)。アメリカ育ちのため、着ているものから性格までみんなとはまったく違う。そんな魅力的なウリムにヨミンはすっかり心を奪われ、彼女に自分の思いを託した手紙を渡す(つまりは、ラブレター)。しかし、当のウリムはそれを担任に告げ口してしまい、みんなの前でその手紙を読まされ、ヨミンはすっかり笑いものになってしまう。 

0312_20313 そんなある日、ウリムは学校で飼育しているウサギを逃がしてしまい、追いかけた末に川でおぼれかけてしまった。騒ぎを聞きつけたヨミンは必死でウリムを救助し、二人は急接近したかに思えたのだが、二人はひょんなことから仲たがいをしてしまう。そんな二人をもどかしい思いで見守る友達たち。 その中の1人のクムボク(ナ・アヒョン)は、ヨミンのことが好きなのだが、素直に気持ちを伝えられず、ついついウリムと張り合ってしまい、対抗心を剥き出しにする。 ヨミンは、“小屋暮らしの学者”パルポンさん(チェ・ドンムン)の言う、「別れがつらいのは、愛する人に何もしてあげられなくなるからだ。」という言葉に心を揺さぶられ、ウリムになにかしてあげたいと思うようになる。

03170316 ヨミンは、秋から冬に向かう、どことなくさびしく切ない季節にかけて、いろいろな出来事に出会いながらも、大人へと成長していく。“ヨミン”と“ウリム”の二人は、ぶつかいあいながらも仲を深めていくが、別れは突然やって来てしまった。

03T0003944a  【あとがき】 冒頭に見るケンカのシーン。「黒いツバメ」と呼ばれるテチャン(パク・ペンニ)とヨミンが殴り合いますが、ケンカに勝ったヨミンより、むしろ黒いツバメ役の少年の、何とインパクトが強かったことか……。当然、主演はこの子だろうと思ったものでした。転校生の美少女ウリム(イ・セヨン)は、「チャングムの誓い」にも出演している芸歴10年のベテランなんですね。

 この作品は、何と言ってもラスト・シーンの“別れ”がキー・ポイントですね。優しい気持ちが伝わって来ます。ヨミンがウリムに握らせた「髪止め」。お返しにウリムからヨミンへの別れのプレゼント。それは、ヨミンの母への想いを感じ取ったウリムの心からの贈り物「サングラス」でした。添えてあるウリムの手紙には、「お母さんが一番、私は二番で良い……」。 

 戸惑う気持ち、少女・少年のころの成長期。誰もが経験した輝かしいあの頃を、観客は子供たちに想いを重ねあわせ、涙を流すのでした……。

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「あの子を探して」

1999new 1999(平成11)年・中国(SPE)・ドラマ・106分
お薦め度: ★★★★★ happy01
監督: チャン・イーモウ
出演: ウェイ・ミンジ (本人)  チャン・ホエクー (本人)  チャン・ジェンダ (チャン村長)  カオ・エンマン (カオ先生) 村の子ども10人、その他

 今回ご紹介する作品は、1999年度ベネチア映画祭で金賞を受賞したヒューマン・ドラマです。

 【解説】 「紅いコーリャン」「菊豆」のチャン・イーモウ監督作品。ヴェネチア映画祭で監督自身2度目のグランプリを受賞。小学校の代用教員になった13歳の女の子と、貧しい家の借金を返済するために出稼ぎに町へ行った10歳の腕白坊主の生徒の姿を描いたヒューマンドラマ。監督は「上海ルージュ」のチャン・イーモウ。脚本はシー・シアンション。撮影はホウ・ヨン。音楽はサン・パオ。出演はウェイ・ミンジ、チャン・ホエクーほか。

Photo_8 過疎の進む小さな村の小学校を舞台にした映画「あの子を探して」のロケ地は、当初中国の北部を予定していた。ところが、イーモウ監督が演出を担当するオペラ『トゥーランドット』の北京紫禁城公演と重なってしまったため急遽北京郊外での撮影となる。一方、クラスの生徒役は、オーディションで決めることになっていたが、地元の小学校に通う生徒の父兄が全員の出演を希望、これを制作サイドが了承し、結局地元の生徒18人とオーディションで選ばれた10人が出演することに。イーモウ監督は、子どもたちの自然な演技を引き出すためいろいろと腐心して撮影に挑む。

_7Photo_2 【ものがたり】 舞台は中国の小学校。カオ先生のお母さんが重病で1ヵ月間学校を離れることになった。そして、まだ13歳の少女ミンジが村長の指名で代理教師を務めることに……。突然28人のやんちゃな生徒たちをまとめる役目を請け負ったウェイだが、生徒が一人も辞めなければカオ先生から褒賞金50元を貰えるとあって懸命に生徒たちを見張り続ける。そんなある日、生徒の中で一番腕白な少年ホエクーが貧しい生活と母親の病気、借金の返済のため、登校せずに町へ出稼ぎに行ってしまった。ミンジは生徒たちの協力(実際には子どもたちから巻き上げたのだが……)で交通費を手にし、ホエクーを連れ戻しに町へ向かう。しかし、すぐに会えるどころか、ホエクーは行方知れずとなっていた。様々な手段を講じても一向に探し出せず、困り果てるウェイだったが……。

_4_5 中国、河北省赤城県チェンニンパオ村にある水泉小学校。休職したカオ先生に代わって、13歳の代用教員ウェイ(ウェイ・ミンジ)がチャン村長(チャン・ジェンダ)によって教壇に立つことに。悩みの種は10歳の腕白坊主チャン・ホエクー(本人)だけだ。ある日、チャンが登校していないのに気づいたウェイが彼の家に行くと、病気の母が出てきて、チャンは家計を助けるために出稼ぎに出たと言う。ウェイはチャンを連れ戻そうとするが町に出るバス代がない。皆で協議の結果、レン_6 _3 ガを運んで金を稼ぐことになり、生徒たちは一生懸命働いてようやくウェイを送り出す。ところが、町へ着くとチャンは行方知れずだと知る。しかも彼は、働くどころかねぐらもない乞食同然であった。彼女は、なけなしの金をはたいて紙と筆を買い、尋ね人のチラシを貼り出そうとするが埒があかない。人づてに聞いて、ついに町のテレビ局に行くが、受付の女性は、推薦状も証明証や学生証を持たない彼女のことを取り次いでくれない。3日目にやっと局長に会うことが出来、涙ながらに訴えるウェイ。こうした苦難の末、ウェイはチャンと再会を果たした。

Photo_3_2 【あとがき】 健気な子どもたち、善意の大人たちのものがたりです。素朴で元気いっぱいの子どもたちが輝いています。貧しい村の小学校に、テレビで知った人たちからの寄付で、老朽化した校舎を建て直し、チョーク一本をも無駄に出来なかった学校に、沢山の色の付いたチョーク、学用品も届けられる……。

 みんなが貧しかった日本の戦後の混乱期、復興期を思い出させる作品です。それにしても、10歳の少年(小学校4年生)が働ける場所は無いと思いますけど……。

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