「神様は太陽のあたたかさ / What If God Were the Sun?」

2007年・アメリカ(TVM)・ドラマ・89分
お薦め度: ★★★★★ ![]()
監督: スティーヴン・トルキン
出演: レイシー・シャーベル ジーナ・ローランズ他
今回、ご紹介する「神様は太陽のあたたかさ」というテレビ用劇映画で、とってもハートフルな作品。
【解説】 2007年5月にアメリカ Lifetime チャンネルで放映されたテレビ映画。海外の優れたテレビ映画、特にHBOなどを観られるのもWOWOWやFOXライフの良いところです。

【ものがたり】 超多忙なERで働く看護師ジェイミー(レイシー)。ある日呼吸困難で運ばれてきた老夫人を観ているとき、偶然隣のストレッチャーに銃弾を浴びた警官である父が心肺停止状態で運ばれてきた。自分がもっと早く父に気が付いていれば助けてやれたのに、と自分を責めるジェイミー。彼女と父の間には離婚した母のことで確執があり、「父を許さない」と、喧嘩したままであり、そのまま父と別れなければならなかったことも後悔していた。心荒んで、婚約者の弁護士とも上手くいかなくなっているいるジェイミーに親友で上司の看護師長は、仕事が楽な介護センターに行くように命じる。
そこで出会ったのが、末期肺ガン患者のローゼンブルーム夫人だった。彼女も長女との確執を持ちつつ、しかし神様を信じ、ジェイミーにはただのわがままな年寄りとしか見えなかったのだが、町の人の話を聞くと、彼女こそ太陽のような存在だ、ということが判った。

病院のピアノのふたに鍵が掛けられていて、好きなモーツアルトも弾けないと、ローゼンブルーム夫人は勝手に退院、目の前で息を引き取った老婦人の息子に、「どうして側を離れたの!どこへ行ってたの!」と詰ってしまったジェイミー。取り乱してしまったジェイミーを、しばらくの間休職するように上司は命じる。そしてローゼンブルーム夫人がジェイミーを個人的に雇うのだった。夫人の長女は、オペラ歌手を目指していたが本人の希望で会計士をしている。長女は妊娠していて、母親に長生きして貰いたいのだが、婦人のわがままに、手を焼いていた。しかし、長女の母を思う気持ちは、決して母のためだけではなく、長女自身の満足のためだった(本人は気が付いていないのだが)。

病状が進行するまえに、家でパーティーを開催する、というアイゼンブルーム夫人の希望で、ジェイミーは準備を始めるのだったが、当日家に入ると、なんと長女がすでに料理の支度を始めていた。そして、母のピアノで歌を歌って、招待客を喜ばせたのだ。多くのお客が喜んでくれている様子を見て、笑顔の夫人。思いを遂げて緊張が解けたのか、その場で倒れベッドへと運ばれる。観念した夫人は、長女やジェイミーに礼を言った。ほどなく夫人は静かに神様の元に旅立っていった。

ジェイミーの父の浮気相手というのは、捜査中に銃殺された父の同僚の奥さん。浮気であったかどうか、自己犠牲の精神に溢れていた父は、町の自立センターのボランティアとして活躍し、不良を再生させたり、町のみんなから大きな信頼を勝ち得ていたのだった。そんな彼が、不慮の死を遂げた同
僚の妻を放っておけなかったはずだ。それを母は浮気と誤解したのだろう。そんな父を許さずに別れてしまったことを責めていたジェイミーだったが、アイゼンブルーム夫人を知り、その生き方に接していくうちに、人は生きていくうちに誰かを傷つけ、後悔していくもの。許すことこそ大切だ、ということを学んだ。自分の言い分ばかり主張してきた、と気がついたジェイミーは婚約者とももう一度素直に向き合うことを決意したのだった。
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